自動車業界が内燃機関からEV(電気自動車)へと大きく舵を切る中、スバルの大崎篤社長は株主総会で自身のエンジン愛を吐露した。しかし同時に、脱炭素社会の実現に向けてEV開発を進める決意も示した。技術者出身の大崎社長が、自動車業界の大転換期にどう立ち向かうのか。
エンジンへの愛着を吐露した大崎社長
スバルの株主総会で、ある株主から「エンジンがなくなるのは寂しい」との声が上がった。
- これに対し、大崎社長は「私もエンジンの開発をやってきたエンジニアの1人として、内燃機関は何としても残したいという思いもある」と応じた。
- 大崎社長は学生時代からエンジンを研究し、入社後もエンジンを含めたパワーユニットの開発に10年以上携わってきた。
- エンジンへの愛着は、技術者としての自身の原点であり、それゆえに寂しさを隠せない様子だった。
しかし脱炭素社会の実現は避けられない
一方で大崎社長は、
- 「カーボンニュートラル社会の実現は進めるべきだ。総合的に考え、一手段としてEVを選んで開発している」と述べた。
- 地球温暖化対策の必要性を認め、EV開発を自社の戦略と位置付けていることがわかる。
- スバルは2026年末までに4車種のEVを、資本提携するトヨタ自動車と共同開発する計画だ。
- 2030年にはEVの販売比率を50%に高める目標も掲げており、大崎社長の言葉どおり、EVシフトを着実に進めている。
技術者出身の大崎社長ならではの葛藤
大崎社長の発言からは、
- 技術者としての自身の原点であるエンジンへの愛着と、脱炭素社会の実現に向けたEVシフトの必要性との間で、大きな葛藤を抱えていることがうかがえる。
- 自動車業界が大きな転換期を迎える中、技術者出身の大崎社長ならではの悩みが垣間見える。
- しかし同時に、大崎社長は「科学的なところで計り知れないところは確かにある」とも語っており、不確実な部分もあることを認めつつ、EVシフトに前向きに取り組む姿勢も見せた。
EVシフトを成功に導く大崎社長の決意
- 大崎社長は、エンジンへの愛着を持ちながらも、EVシフトの必要性を冷静に受け止めている。
- 技術者としての原点とビジネスリーダーとしての責任の間で、大きな葛藤を抱えつつも、前を向いて歩を進めようとしている。
- そうした大崎社長の姿勢が、スバルのEVシフトを成功に導く大きな原動力になるはずだ。
- 自動車業界の大転換期にあって、エンジン愛とEV決意を両立させる大崎社長の取り組みに、注目が集まるだろう。
まとめ
技術者出身のスバル大崎篤社長は、株主総会でエンジンへの愛着を吐露する一方で、EVシフトの必要性も認めた。自動車業界の大転換期にあって、大崎社長は技術者としての原点とビジネスリーダーとしての責任の間で大きな葛藤を抱えつつも、EVシフトに向けて前を向いて歩を進めようとしている。大崎社長のエンジン愛とEV決意の両立が、スバルのEVシフトを成功に導く大きな原動力になるはずだ。