軽自動車の枠を超えた新たなスポーツカーとして、ダイハツが「ビジョン コペン」を公開しました。ハイブリッドやFFからFRへの変更など、従来のコペンから大きく進化を遂げたこのコンセプトカーは、多くのファンから市販化への期待の声が上がっています。本記事では、ビジョン コペンの魅力を徹底解説するとともに、その市販化の可能性についても考察します。
軽自動車の枠を超えた本格スポーツカー
- 全長3835mm×全幅1695mm×全高1265mmと軽自動車規格を超えた小型車サイズ
- 1.3リッターエンジンを搭載し、国内コペンシリーズで初の1リッター超え
- カーボンニュートラル燃料の使用が可能で環境にも配慮
ビジョン コペンの最大の特徴は、その大きなボディサイズにあります。全長3835mm×全幅1695mm×全高1265mmと、現行型コペンと比較して440mm長く、220mm幅広く、15mm低くなり、軽自動車規格を超えた小型車（5ナンバー車）となりました。
また、パワートレインも従来の660ccエンジンから脱却し、小型車に搭載される1.3リッターエンジンを採用しています。国外ではコペンのボディにこの1.3リッターエンジンを搭載したモデルが存在しましたが、国内向けコペンシリーズで初の1リッター超えとなり、本格的なスポーツカーの領域に踏み込んだモデルとなっています。さらに、カーボンニュートラル燃料の使用が可能とするなど、スポーティながらも環境にも配慮されています。
ハンドリングに優れるFRレイアウト採用
- 従来のFFから後輪駆動のFRレイアウトに変更
- マツダ「ロードスター」と真っ向勝負を見据えた走行性能
駆動方式も従来のFF（前輪駆動）から一新され、ハンドリングに優れるFR（後輪駆動）レイアウトを採用しています。これにより、マツダの人気FRスポーツカー「ロードスター」と真っ向勝負を見据えた、走る喜びとオープンエアーの楽しさを両立したモデルとなっています。
トランスミッションはさまざまな組み合わせを想定しているといい、メインはCVTとのことですが、MTを搭載することも考えているとしています。MTが選択できれば、さらにスポーツ性能が高まることが期待できそうです。
初代コペンをオマージュしたスポーティなデザイン
- 丸形ヘッドライトやC字型シグネチャーライトなどで精悍な表情
- ワイドなリアフェンダーや逆台形型のグリルで力強さをアピール
- 初代コペンのデザインを随所に取り入れ
エクステリアデザインは2002年に登場した初代コペン（L880K）をオマージュし、丸形ヘッドライトや逆台形型の大きなロアグリルが特徴的です。ヘッドライトはCの字に光るシグネチャーライトを装備するとともに、中心部には2灯ランプを配すことで、精悍な表情を演出しています。
ボディサイドはリアフェンダーが大きな膨らみを持つことで、ワイドかつスポーティな走りを予感させるとともに、ドアハンドルはフラッシュタイプを採用しています。リアはフロント同様Cの字形状のテールランプを装備するほか、丸いくぼみに横長の灯体を備えるバックランプやフロントのロアグリルと同様、逆台形型のナンバーポケットなど、初代のデザインが随所に取り入れられています。
先進的でスポーティなインテリア
- 直線基調でワイド感を演出するインテリアデザイン
- デジタルメーターやタッチディスプレイのエアコン操作パネルなどを採用
- シートとドアパネルの異なる色使いでスポーティさをアピール
インテリアは直線基調でワイド感を感じさせるものとなっており、シンプルながらもデジタルメーターの採用やタッチディスプレイのエアコン操作パネルなどが先進感をもたらしています。また、シートはライトグレーですが、ドアパネルはブラックのインパネに合わせてグラデーションが施されており、異なる色使いでスポーティさをアピールしています。
市販化への期待と可能性
- 公開時から多くのファンから市販化への期待の声が上がっている
- ダイハツ担当者は「もし登場させるとしたら、これが3代目につながる可能性はある」と発言
JMSでの公開後、名古屋モビリティショーなどでも展示され、注目を集めたビジョン コペンは、完成度も高く、公開時は多くのスポーツカーファンやダイハツファンから期待の声が寄せられました。なお、市販化についてダイハツ担当者は、JMS会場において「いまの時点ではコンセプトカーだというスタンスになりますが、初代はコンセプトカーを起点とし反響によって市販化に至った経緯があります。もし登場させるとしたら、これが3代目につながる可能性はあります」と話しています。
現行コペンの発売から10年が経過した現在、新たなコペンとしてその登場にますます期待が膨らんでいます。ビジョン コペンの高い完成度と、初代コペンの市販化の経緯を踏まえると、今回も十分に市販化の可能性があるのではないでしょうか。
まとめ
ダイハツの新コンセプトカー「ビジョン コペン」は、軽自動車の枠を超えた本格スポーツカーとして、その高い完成度と魅力で多くのファンから期待の声が上がっています。大きなボディサイズと1.3リッターエンジン、FRレイアウトの採用など、従来のコペンから大きく進化を遂げたこのモデルは、マツダ「ロードスター」との一騎打ちを狙うスポーツカーとなっています。初代コペンをオマージュしたエクステリアデザインと先進的なインテリアも魅力的で、市販化への期待が高まっています。ダイハツ担当者も「3代目につながる可能性はある」と発言しており、今後の動向に注目が集まります。
